基礎学力を身につける!小学校1年生の国語・算数の勉強を進めるポイント
小学校1年生になると、時間割に沿った授業が始まります。国語の授業で、ひらがなやカタナカ、漢字などを学び、算数では数字や計算などを学ぶようになります。小学生になると、親の見守る中、家庭学習の習慣をつけることが大切になります。この勉強をする習慣は、子供の今後の学ぶ力に影響を与えてきます。
小学校に入学すると1単位45分の授業が始まります。
1年生の頃は学力に差はありませんが、学年が上がるにつれ学力に差が出てきます。
その要因は、家庭での学習習慣にあるといわれています。
「自ら学ぶ姿勢」が今後のお子さんの学力に影響を与えるのです。
小学校1年生で学ぶ内容は、基礎的なことです。
何事も基礎が大切になります。
今回、お子さんが、国語・算数の勉強を進める際に「つまづきやすい点」や「家庭での学習習慣」の大切さを見てみましょう。
目次 |
▼ 小学校1年生の国語の学習内容 |
▼ 小学校1年生の算数の学習内容 |
▼ づまずくポイントに気づき子供の学習をサポートしましょう! |
▼ 子供の基礎学力を向上させるために親ができること |
▼ さいごに |
小学校1年生の「国語」の学習内容
小学校に入学すると、いよいよ本格的な学習が始まります。
国語の授業時数は週9時間と最も多く、国語の力がその後のすべての教科に大きく影響をしていきます。
夏休みまでの国語の学習内容(1学期)
小学校での国語学習は、正しい鉛筆の持ち方と線をなぞることから始まります。
続いて5月の終わり頃までにはひらがなの学習が終了するのが一般的です。
ひらがなの学習が終わった頃から簡単な文章の読み取りがスタートします。
文字を声に出して読む「音読」が中心で、宿題に音読の練習が加わるのもこの頃です。
夏休み明けからの国語の学習内容(2~3学期)
2学期が始まると、カタカナと漢字の読み書きが加わります。
カタカナの学習はひらがなと比べてあまり時間をかけることはありません。
ほとんどの学校では、2週間程度で終えます。
ここでは「シ」や「ツ」など、形が似ているカタカナをしっかり区別して読み書きできることがポイントです。
1年生で習う漢字は80字です。
そのほとんどが簡単なものばかりですが、「止め」や「ハネ」、「はらい」に気をつけて正しく書く習慣をつけないと、中学受験や高校受験で苦労することになります。
2学期からは、物語文や説明文を読み取る学習も本格的に始まります。
合わせて、主語と述語、助詞を使って簡単な文を書くことも加わってきます。
「せんせいあのね」で始まる文作りが代表です。
小学校1年生の「算数」の学習内容
小学校1年生の算数は最初のうちは簡単な内容ですが、2学期に入った頃から理解の仕方に差が出てきます。
1年生でつまずかないためにも、お子さんの学習には積極的に関わった方がよいでしょう。
夏休みまでの算数の学習内容(1学期)
1年生の算数は、数字を書く学習からスタートします。
1から10までの数字が書ける子どもがほとんどですから、あまり時間は使いません。
続いて「いくつといくつ」の学習が始まります。
これは、「10は3と7」というように「分解」の概念を身につけるための学習です。
この学習は、足し算や引き算につながっていく大切な学習です。
1年生の6月頃になると、10より大きい数とともに、10までの足し算や引き算の学習が始まります。
夏休み明けからの算数の学習内容(2~3学期)
夏休みが終わると、算数の学習は繰り上がりのある足し算や繰り下がりのある引き算の学習に移ります。
繰り上がりのある足し算とは、「7+4」のように答えが10以上になって位が1つ繰り上がる足し算のことをいいます。
繰り下がりのある引き算とは、「11-2」のように、引くときに10の位からもってくる引き算のことです。
夏休み以降の内容としては、長さやかさ、広さを比べる学習もあります。
また、20より大きい数や時刻の読み方、形づくりも加わります。
づまずくポイントに気づき子供の学習をサポートしましょう!
小学校1年生の国語と算数でつまずくポイントは、漢字と繰り上がりのある足し算、繰り下がりのある引き算です。
国語でつまずくところは「漢字」と「文のまとまり」
小学校1年生の国語で最もつまずきやすいのは漢字です。
ひらがなより画数が多いことや、「止め」や「ハネ」、「はらい」に加えて書き順など覚えることがたくさんあるからだと思われます。
また、長い文章に慣れていない1年生にとっては、文をまとまりとして理解することができない子どもも出てきます。
言葉や文を読んでも、場面やそのときの状況がイメージできないのです。
算数でつまずくところは「繰り上がり・繰り下がり」の計算
小学校1年生の算数で最もつまずきやすいのは、「繰り上がりのある足し算」と「繰り下がりのある引き算」です。
ある調査によると、小学校1年生の8割が苦手意識をもっているという報告があります。
繰り上がりのある足し算のつまずきの原因は、10よりも大きい数を足すことによって、位が1つ大きくなることがなかなか理解できないためです。
また、繰り下がりのある引き算は、10の位から下ろして1の位で引くという操作が難しいためだと考えられます。
子供の基礎学力を向上させるために親ができること
小学校1年生では、子供が自主的に学習する習慣をつけることが何よりも大切です。
子供が学校から帰ってきたら、勉強する様子を見守ってください。
そして、必要に応じて積極的にサポートしてあげましょう。
今後、塾での学習を始めたとしても、家で勉強する習慣がなければ学力向上は期待できません。
自主的に学習する習慣が身についてこそ、塾での受験対策が生かされるのです。
家庭学習の習慣化が何よりも大切!
家庭で勉強する習慣は、1年生の時にこそ身につけたいことです。
母親や父親の言うことを素直に聞けるのは、この時期しかないでしょう。
1年生での家庭学習の習慣化は、その後の学力の形成に大きく影響をしていきます。
習慣化とは、毎日机に向かって勉強するのが当たり前という感覚になることです。
習ったことをその日のうちに振り返ることができれば、学校での学習内容が知識として確実に身についていきます。
1年生の国語や算数の理解を深めるには、「反復」しかありません。
2年生以降に学力が伸びていく子供は、1年生のときに反復がしっかりと身についた子供です。
家庭学習の習慣化といっても、何も勉強部屋でやらせる必要はありません。
リビングやキッチンなどでも構いません。
お母さんが夕食の支度をしながらでもいいのです。
ただし、お子さんと一緒にテレビを消しておもちゃを片付け、勉強に集中しやすい環境を作るように心がけましょう。
読書の習慣化で読解力の向上を!
文章を読み解く力を身につけるには、読書の習慣化が大切です。
特に語彙数が少ない1年生にとっては、読書が苦手な子供が多くいます。
そのようなときには、読み聞かせから始めてみてはいかがでしょうか?
寝る前に毎日10分でも親子で読書する習慣を身につければ、国語力がアップしていきます。
子供のテストやノートにも目を通しましょう!
入学した次の日から、学校でどのようなことを習ってきたのかを尋ねてください。
子供によっては、あまり話したがらないこともありますが、それでも声かけをすることが大切です。
そして、テストが返されたときにはテスト用紙を見て、子供がどこでつまずいているのかを確認しましょう。
さらに、ときには子供のノートを開いてみてください。
学校での様子がよくわかります。
なお、音読やノートを見るときのポイントをご紹介します。
【音読】
音読の読み声を聞けば、文章の内容が理解できているかどうかがわかります。
読解力をつけるには、音読の習慣化が効果的です。
子供がたどたどしい読みであれば、文字を1文字ではなく文節を意識して読むことをアドバイスしてあげましょう。
【ひらがな・カタカナ・漢字】
それぞれの文字が、マス目の中心を意識して書いてあるかどうかを見ましょう。
丁寧さはもちろん、マス目からはみ出しているようであれば優しく教えてあげてください。
【計算】
計算についても、マス目からはみ出さずに書けていることが大切です。
2年生で学習する筆算で位が揃っていないと計算ミスにつながります。
1年生のうちに基礎をしっかりと身につけておけば、学年が上がっても計算ミスが少なくなります。
さいごに
小学校1年生で習う学習内容は、小学校2年生で習う学習の基礎となります。
この時期に反復して学習する事で、子供は学んだことを習得し次のステップにつながりやすくなります。
そのためにも子供がどこで間違えたのかを気づき、正しい答えに導いてあげることが大切なことです。
答えを教えるのではなく、子供の「考える力」を伸ばしてあげてくださいね。
授業の内容が複雑になるにつれ、考える力が必要となります。
お子さんの今後の学力を向上させるためにも小学校1年生で習う内容は基礎となります。