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慶応義塾幼稚舎の受験科目「運動テスト」では 与えられた指示を守ることが基本!

慶應義塾幼稚舎には絵画や工作と行動観察以外に「運動」という科目があります。ここで何を問われているのかを考えていきたいと思います。この運動を試験科目に課す理由には、創始者である福沢諭吉の考えが反映されています。そこまで深く、汲み取った準備が必ず必要になるということです。運動能力も知力の一つと考えられているのです。

お子さんの慶応義塾幼稚舎の受験を考えているご家庭では、「運動重視」という教育の在り方を親が深く理解をしましょう。
そして過去にどのような運動考査がおこなわれていたのかを、きちんと把握して自分の子供の能力と照らし合わせて、十分な能力を考え併せてください。
今回は、慶応義塾幼稚舎の受験科目「運動テスト」についてポイントをお教えします。

目次
▼ 慶應義塾幼稚舎受験で重視される「運動テスト」の様子とは?
▼ 慶應義塾幼稚舎の基本理念「独立自尊」の考えを子育てに反映させることがポイント
▼ 運動テストでの注意点!子どもが順番を待つ態度も評価対象になる
▼ さいごに
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慶應義塾幼稚舎受験で重視される「運動テスト」の様子とは?

受験塾やお受験対応の幼児教室では、前年度の秋に実施された試験の内容のおさらいをしています。
今回は、慶応義塾幼稚舎の運動テストの様子について細かく検証をしておきたいと思います。
例年にならい、運動テストは女子から男子という順番で行われています。
この順番はここ数年変わりなく続けられている様子です。
実技に関しては三部構成になっていることはご存じかと思います。
ペーパーテストがない代わりに、手段遊びや、運動テストに重きを置かれることは有名な話です。
実際に、体操テストの内容としては、最初に模倣体操サーキット運動が実施されます。



模倣体操とは?

模倣体操というのも、ただ単純に先生の指示通りに体を動かすというだけではありません。
細かな部分にまで目を光らせて細部にわたるまで指示通りの行動をする必要があるのです。

  • 指折り
  • 前屈・後屈
  • 膝の曲げ伸ばし
  • 体を左右に伸ばす

ラジオ体操の一部分をさらに丁寧に表現しているかのような動きです。
これを模倣することに意味があります。
人の所作を模倣するというのは、5歳児にはレベルの高いことです。
これをどの程度、指先にまで神経を尖らせて臨む必要があるのです。



模倣体操は相当な注意力が試されている

先生がその場でケンケンをするように指示を出す場合もあります。
そして、飛行機のようなポーズをして体のバランスを取り、腕を前後に回すなどの大きな動きを模倣する場合もあります。
これらが考査の内容になります。
問われるのは、観察力正確に自分の体で再現する力です。
なんとなく体を動かすというレベルでは到底対応できません。
目で見たものを体に落とし込むという特別な作業能力が問われるわけです。



サーキット運動とは?

サーキット運動は、幼児教室などでも よく取り入れられている運動です。
いくつかの運動を組み合わせてノンストップで一定のエリアを回りながらこなしていくという運動です。
例えば次のような形です。

常に指定のラインが引いてありますのでここで待機をする。
指示が出たらそこから次の線までダッシュするというルールを守らなければいけません。

  • 「ゴム飛び」の準備がしてある場所まで合図の後、全速力で駆け寄り指示通りの「ゴム飛び」を行う。
  • 籠の中に入っている「ボール」を一つ取り出し壁に当ててバウンドしたボールを再度、自分の手でつかんで「籠」に戻す。
    コーンが置いてあるポイントを回り、次のラインまでダッシュする。
  • 最終のゴールラインまでたどり着いたら、歩いて整列の最後尾につく

これが、一連のサーキット運動です。
ここでのポイントはサーキット運動には、細かな約束事があることを忘れずに行わなければいけないという暗黙のルールがあります。
例えば、先のお友達を抜かさないことや、線の上を踏まないという細かなお約束事です。



大人でも難しい 動きながら指示を守るというルール

サーキット運動でみられているのは、細かな約束事を守れているかということです。
子供は体を動かすことに興じてしまうと、事前に指定された約束事などは意識の向こう側に飛んでしまうものです。
それは、お受験の最中でも起こりうることです。
子どもが、その点に気をつけながらサーキット運動を続けるというのは、難易度が高いものです。
同じことを大人が実践する場合を想定しても、ついつい指示を抜かしてしまう場合も多々ありそうですよね。
ここでは瞬発力や指示理解力、そしてバランス力が試されているのです。
どの動きにも無駄がないようにすることが、慶應義塾幼稚舎では一番求められることなのです。
そして常に一生懸命に取り組む意識の高さは、お子さんの意欲的な行動から試験官がくまなく読み取ります。

慶應義塾幼稚舎の基本理念「独立自尊」の考えを子育てに反映させることがポイント

福沢諭吉氏の教えの中に、慶應義塾幼稚舎が目指すものがいくつか含まれています。
例えば、次の言葉についてはどのように親御さんは解釈されていますか?
是非とも知っておいてください。

「天賦の気品如何にも高潔して心身洗ふが如く一点の曇りを留めず」

これは一般的な教育論ではなく、ただ頭が良いというだけでは何事も物足りず、運動ができるだけでも物足りないということを示しています。
両方持ち合わせたとしても、少しも偉ぶれるものではないことを説いています。
つまり発想力や気品を常に追い求める向学心こそが真に求める理念であるという意味です。
簡単に言えば文武両道よりもさらに上をいく意識の高さが必要であることを説いているわけです。

一つの動きをする際にも「どれだけのポテンシャルを持って臨んでいるのか?」が重要なのです。
テンションの高さとポテンシャルの高さとは意味が違います。
ただがむしゃらに頑張るというよりも、意識を高めながら自分の動きに集中して目的を達成するという精度の高さが評価の対象になるのです。





求められるのは、たくましい身体能力

運動考査の中で行われるサーキット運動は、一つの動きだけを見るのではなく、運動要素のある一連の動きをトータルに評価します。
そこにはきびきびとした動きが常に求められています。
そのうえ、ルールを守りながら動くという基本の「お約束」が存在するわけです。
これを自宅で何らかの対策として準備ができるかどうか?ということを考えたときに、ほぼ難しいことが容易に伺えます。

慶應義塾幼稚舎を目指す場合、「体操テスト」を視野に入れて 対策ができる塾選びがキーポイントになります。
例えば指示を出すときに、子供たちは体操座りをして指示を聞きます。
実はその時の「聞く態度」から既に評価の対象になっていることをご存じでしょうか?
・手足をバタバタとさせていないか?
・キョロキョロと挙動不審な態度をとっていないか?
 など
試験官は指示を出しながらも気になる子供の受験番号をチェックしているものです。

受験生である子供達が持ち合わせている集中力懸命に体を動かす気持ち両方の動きをチェックしながら、運動考査は進んでいきます。
これらの総括は、やはり塾で磨き上げることが望ましいでしょう。
受験塾では、本番さながらのサーキット運動の場面を想定して 厳しく練習を重ねます。
またそのような準備をしていないと、子供はサーキット運動自体に おどおどとした態度を示してしまいがちです。

運動テストでの注意点!子どもが順番を待つ態度も評価対象になる

運動テストの評価は、基本的に受験生は「指示が守れるかどうか?」という点は大前提になります。
そして、受験生である 5歳児が年齢相当の健康を保ているのかを考査しながら選考が進みます。
5歳児としての、「はつらつさ」を周囲に感じさせられるか?
これは、「お子さんが日常的にお友達と体を動かして精一杯遊んでいるかどうか?」という点も含めて試験官が判断をする部分です。

手足の筋力は、遊びによって鍛えられます。
ずっと家の中でゲーム遊びばかりしている子供には、そのような健康的な機敏さは感じられないはずです。
運動考査で競うのは、運動技術だけではありません。
毎日体を動かしているからこそ、備わっているエネルギッシュな動きの有無が評価されるのです。

  • 幼稚園や帰宅後の公園遊びなどを通じて、5歳児らしい体つきをしているかどうか?
  • 運動能力は普通に発達しているかどうか?

というのは、すぐに判断がつくものです。
大切なのは、5歳児なりの運動習慣の有無です。
当たり前ですが、遊びが仕事という世代です。
よく遊び良く学ぶという点を、どの程度 家庭で実践できているのかが重要ポイントになります。



意外と盲点なのは「待つ態度」

子供たちは試験官の指示通りに動きます。
代表的な指示として、クマ歩きや平均台、そして片足飛びなどがあります。
これもすべての受験生が同じタイミングで行うわけではありません。
当然、自分の出番まで「待つ時間」が生じてきます。
ここが最大の評価ポイントになるわけです。
この待ち時間を「お子さんは、どのような態度で待てるのか?」です。
最初の指示で、「順番が来るまでの間は、おしゃべりをせずに体操座りで待ちましょう。」という指示があります。

サーキット運動を模した練習をした場面に起きがちなお子様の失敗としては、運動を課せられている時だけが評価対象と勘違いしていることです。
実際に、「待つときの態度」が悪く、手足をバタバタさせて 寝そべるような態度をとる子供がいました。
運動能力は高く、何をさせても完ぺきにできるタイプの子でしたが、何かに集中していないときに気が緩む態度が改善できませんでした。
親御さんにも注意を促し、本番でこのような態度をされると評価が悪くなる旨も諭しましたが、結局は最後までこの態度は改まることはありませんでした。



「日頃の行い」はそう簡単には改善されない

意外と難しいのは、日頃の行いです。
家では、お子さんをある程度自由にさせられていますか?
お子さんは、家庭での約束事はきちんと守ることができますか?

ご両親の抑えが効かないお子さんは、注意をしても足癖の悪さが目立ち改善ができませんでした。
結果は言うまでもありません。
このようにノンペーパーの試験を課す小学校こそ、日頃の家庭での様子やその子自身の資質が大きく問われます
課せられたことが完璧にできても、待つ態度が悪いと加点はゼロになるのです。
教える側から見ても、どうしようもないお子様の資質の低さには、手が出ずに残念な思いをしたことを記憶に留めています。

さいごに

小学校受験では受験生に高みを求められるわけですが、同時に、5歳児なりのプレゼンテーション能力までもが問われるのが、慶応義塾幼稚舎の受験考査です。
想像力とそれを現実に表現する創造力を兼ね備えたお子さんであることが、一番望ましいのです。
そして、「運動テスト」でも、指先にまで意識を行き渡らせて、機敏に動けて、模範通りの動きを自分の中に瞬時に出来る能力の高さが合否を分けます。

「運動」、「行動観察」考査中の子供の緩急ある態度や節度ある態度は、最高のパフォーマンスにつながります。
指示を聞く時の輝く瞳や、他人が運動をしている姿を真摯に見つめて待てる様子などは、すべて評価の対象になります。
慶應義塾幼稚舎受験に求められるのはすべてがパーフェクトであることです。
子供の発達には個人差があるものです。
お子さんの今現在の資質と、志望校の求めるレベルを照らし合わせて、足りないものをどう強化していくかを お考えになることが大切だと思われます。

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